私たちの生活に欠かせないお茶ですが、近年、健康に対する様々な効能が注目されています。煎茶や番茶、紅茶などのお茶は、みなツバキ科のチャという植物の葉から作られます。
タンニンとは、植物の葉などに含まれるポリフェノールの総称で、皮をなめし(tanning)て革にするのに使われたことからタンニンと呼ばれています。温水によって抽出されるポリフェノール化合物で、塩化第二鉄によって青色を呈し、アルカロイド、ゼラチン及び他のタンパク質を沈殿させる化合物と定義されています。化学構造の違いから、大きく二つのグループ、縮合型タンニンと加水分解型タンニンに分類されます。代表的なポリフェノールであるカテキン類を含んでいます。渋みがあります。タンニンには、抗菌作用や抗酸化作用があり、腸内細菌の改善やコレステロールの上昇抑制、血圧上昇抑制、肥満抑制、虫歯や口臭予防などの効能があります。
茶葉に含まれるタンニンとしては、エピカテキン、エピガロカテキンなどのカテキン類があります。
カフェインは、コーヒー、コーラ、緑茶、紅茶など世界中60種類以上の植物に含まれている天然成分です。苦味の成分です。量は緑茶に一番多く含まれます。ただし、これは、乾燥状態の茶葉とコーヒー豆を同じ重さで較べた場合で、実際に飲まれるときはコーヒーに含まれるカフェインのほうがはるかに多くなります。また、お茶に含まれるカテキン類やアミノ酸の働きで体への吸収が穏やかになります。
覚醒作用(中枢神経刺激作用)や解熱鎮痛作用、利尿作用、強心作用、疲労回復、脂肪分解作用などの効能がありますが、副作用として不眠やめまい、不安感が表われることがあります。投薬中や妊娠中の摂取は、控えたほうがよいでしょう。妊娠中は、子宮や胎盤の血管を収縮させ、胎児が低酸素症になったり、胎児の心臓血管に直接作用したり、頻脈や不整脈を起こす可能性があるといわれています。
テアニンは、日本茶に含まれるうまみ成分でアミノ酸の一種です。抹茶や玉露に多く含まれ、煎茶、番茶と続きます。お茶の木の根で作られたテアニンは、葉に移動し、日光に当たると渋味成分のカテキン(ポリフェノール)に変っていきます。日光を遮って育てた、碾茶(抹茶の原料)、玉露、かぶせ茶などの茶葉にはテアニンが多く含まれます。一般に、高級な緑茶ほどテアニン含有量が多くなります。逆に言えば、カテキン含有量は高級茶ほど少なくなります。
テアニンは、副交感神経の働きを優位にし脳波ではアルファ波を増加させることから、睡眠の質を改善する効果や血圧を下げるという効果、ストレスを低減する効果などがあるといわれてます。また、ある種類の抗ガン剤の働きを増強することも知られています。緑茶の抗ガン作用としては、カテキンの働きがよく知られているが、テアニン自体には抗ガン作用はありません。
緑茶は、お茶の中でも最も多くビタミン類を含みます。ビタミンAは、にんじんの約10倍、ビタミンCはほうれん草の3〜4倍、ビタミンEは約20倍含まれます。これらのビタミンには、しみ・そばかすの抑制やストレス解消、抗酸化作用、動脈硬化予防などの効能があります。お茶に含まれるビタミン類は壊れにくく、体内に摂取されやすい性質をもちます。特に緑茶のビタミンCは、熱に壊されず、保存に強いという特性を持っています。ビタミンCは、人間が体内で作ることができないため、外から補給するしかありません。ビタミンCは、免疫力を高め、ウィルスや細菌感染の予防効果や発がん物質の生成を阻害する効果など、多くの保健効果が確認されています。ビタミンAやEには、高い抗酸化作用があります。老化やがん化の原因と考えられる有害な活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を防止します。ことわざでも、新茶は寿命が延びるといわれます。
お茶を飲んだ後に残る茶殻には、活用方法があります。湿った茶殻に少量の塩を混ぜて急須や茶碗をこすると、茶渋が落ちます。また、湿ったままの茶殻をシンクに散らし、スポンジでこすると油汚れが取れ、脱臭にもなります。やはり湿ったままの茶殻を玄関にまいてほうきで掃くと、埃がたたず玄関がきれいになります。乾燥した茶ガラを紙袋か布袋に入れ冷蔵庫にいれて、消臭剤のかわりになります。茶殻をガーゼで包み、ぞうきんに挟んで拭くだけでも、抗菌・消臭効果が高まります。
茶殻に調味料やいりゴマを混ぜて、炒ってふりかけにしたりなど、茶殻を使った料理もあります。
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